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【自宅で性能検証】 広島工務店ブログvol.1646
【
細澤良 】
投稿日:2025.06.2
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こんにちは、設計細澤です。 今回のブログは定期的にやってくる自宅で性能検証!! これまでも、床置きエアコンや照明など自宅建築計画の段階から 試してみようと思い採用した物などを紹介してきました。 そしてまたしても突然やってきました! 今回の検証は音について 室内にいるときに外から聞こえる車や電車の音。 家の外に出た際に、近所の家から子供が叱られる声が聞こえたりと 室内、室外共に音が聞こえてきます。 自宅では音を気にせず生活したい!! 計画時に妻からの要望の一つとしてあげられていたので その対策として防音性を上げる事を考え、部材選択を行いました。 窓はLIXIL樹脂サッシ エルスターXトリプルガラス、 断熱材はセルロースファイバーを選択しました。 エルスターXは建築当時のカタログ表記性能で、遮音性能:等級3(住宅性能表示) この等級だと、『特に優れた遮音性能で平均25db以上の遮音性能』となっています。 断熱材のセルロースファイバーは断熱材としての性能はもちろん 原材料の80%が新聞紙。 新聞紙は木と同じ性質をもっており繊維1本1本の中に 空気胞があり熱を伝えにくくし、さらに高い吸音効果があります。 この2つを設置し防音対策をとりました。 完成した家で実際に生活してみると確かに室内は静か!! 防音効果を感じる事が出来ました。 ですが!これはあくまで自分の感覚なので、 検証は騒音計を使用して音の大きさを計測していきます。音の大きさの単位はdB(デシベル)で表記されます。 小学校や中学校の授業で出てくるやつですね。 普段はあまり出てこない単位なので、 大まかな目安になる大きさがこちらです。
今回の検証は妻と長女の協力のもと楽器を使用して行いました。 とは言いつつ、長女の演奏の指導を妻がしている際に 勝手に横で計測を行いました。 検証に使用した楽器はユーフォニアム。 ユーフォニアムは少し前に話題にもなったアニメ 『響け!ユーフォニアム』(京都アニメーション製作)の 主人公が演奏している楽器です。
検証は室内で楽器を使用した場合に出した音が外部にどれだけ聞こえるか 計測をしてみました。 検証は2パターン行いました。 1つは外部に接している窓の外側。 もう1つは窓のない外壁の外側で計測を行いました。 どちらも計測する場所から楽器までの距離を合わせて行いました。 まずは音源となる楽器の音の大きさを計測
115dB、目安の大きさとしては車のクラクションの近く! かなりの大きさでした。 ちなみに熱血指導中の会話時の室内がこちら
これが外にどう聞こえているか… まずは1つ目の窓の外側へ、楽器使用前だと48.4dB
楽器使用時はどうなるか…
62.5dB、音源の音から45%削減 トリプルガラスだけで、この削減は予想より削減されていました。 次に窓のない外壁部へ 外壁はそとん壁+セルロースファイバー(断熱材)の組合せです。
楽器使用前が43.6dB。 計測場所が前面道路から建物を挟んだ裏手だったので最初の計測位置より静かでした。 そして気になる使用時は…
使用時49.6dB!! 最初に計測した窓の外側の大きさとあまり変わらない結果に… セルロースファイバーの吸音性能に驚かされました。 今回の検証でセルロースファイバーとトリプルガラスの性能を確認でき 実際に防音効果があるのがわかりました。 この結果で自宅で大音量で映画や音楽、歌ったり、大きな音が出ても 外部に漏れる音が少ないのがわかったので安心しました。 窓の外側の音も、隣地境界(窓から1.5m先)まで行くとかすかに聞こえる程度でした。 この音であれば隣の家の中まで聞こえる事はないと思いました。 また計測している際に、敷地がら100mの場所をJR芸備線の ディーゼル車両が通過していきましたが、その際の音の大きさが71.3dBでした。
自宅で楽器の演奏や、防音を検討されている方はぜひ参考にしてみて下さい。
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